まずはお手持ちの鎮痛剤を飲んで様子を見てください。
お薬を飲んで痛みが治まるようでしたらそのまま様子をみて、翌朝耳鼻科を受診してください。痛みが治まっていても痛みの伴わない中耳炎に移行している場合もありますので、そのままにせず耳鼻科への受診をおすすめします。熱が下がらず痙攣している、または既往症を持っているなどの場合は夜間急病センターへの受診をお願いします。
子どもは耳管の構造が未熟なため、中耳炎にかかりやすくなっています。また免疫力も弱く風邪などの感染症にかかりやすいため、感染症から中耳炎への移行も多くなってしまいます。通常、成長とともに10歳頃までには中耳炎になることも減っていきます。(詳しくはこどもと中耳炎を参照ください)
診察・検査等をしてみませんとはっきりしたことは言えませんが、聞こえが悪くなる原因として、耳垢が詰まっている・中耳炎になっているなど様々なことが考えられます。
小さなお子さんの場合、聞こえにくいなどの症状があっても自ら訴えることはあまりなく、周囲がTVの音が大きい・話し声が大きくなった・聞き返しが多くなったなどの症状で気がつき、耳鼻科を受診すると中耳炎になっていたということもよくあります。一度、耳鼻科を受診して鼓膜の状態を確認されることをお勧めします。
滲出性中耳炎が治れば聴力は正常に戻ります。ただ、乳児期から頻繁に繰り返していると、この時期に成長する乳突蜂巣というところの成長が妨げられてしまい聞こえに影響してしまうことがあります。かかりつけの耳鼻科医とよく相談しながら、根気よく治療を続けていくことが大切です。
経過が長引く場合にはマクロライド系という、抗生剤を少量にして長期間服用することもあります。この抗生剤の処方においては耐性菌の出現などといった副作用はまず問題ないため、耳鼻科ではスタンダードな治療法として普及しています。この場合、抗菌剤としての効果を期待するものではなく、少量を長期服用することで浸出液の排泄を目的としたものです。
症状に合わせたお薬の処方ですのでご心配いりません。小児科と耳鼻科では専門が異なり、科によって考え方が違っていることも少なくありませんが、耳鼻咽喉科の疾患にあったお薬の処方ですのでご安心ください。
お子さんの力では、鼻をかむことが原因で中耳炎になる可能性はほとんどありません。それよりも鼻水をかまずに放置しておくことや鼻すすりが原因で中耳炎になってしまうことのほうが多いので、しっかり鼻をかむようにしましょう。大人の場合は、力任せに鼻をかむことはお勧めできません。力加減をして鼻をかむようにしてください。
鼻と耳は繋がっているので、鼻水が出ている時に鼻すすりをするとばい菌が耳へいって中耳炎になってしまうことがあります。お子さんの場合、癖になっているものをやめさせるのは大変かとは思いますが、鼻をすすると耳にばい菌がいって中耳炎になってしまうので鼻をすすってはダメだということを根気強く説明していく必要があると思います。
痛みが強い場合や鼓膜に穴が開いていると言われた場合は控えてください。
また、鼻水がひどいときにプールへ入ると炎症が悪化することがありますので、その場合も控えていただいたほうが無難です。
家庭用のプールで水遊びする程度であれば、ほとんど心配はありません。
ただし、病状は人によって様々です。
自己判断せず、病院にて病状を確認してもらった上で判断してもらうのが一番確実です。
耳垢がたまっていることで中耳炎になることはありません。通常、鼻や喉の炎症が中耳におよぶことで中耳炎がおこります。
耳掃除ですが、時々耳の入り口を軽く拭う程度で十分です。綿棒などを奥まで入れると耳垢を奥に押し込めてしまうことがありますのでご注意ください。また、小さなお子さんの場合は暴れて外耳道を傷つけてしまうこともありますので、無理はなさらず耳鼻咽喉科でとってもらうことをおすすめします。
中耳に溜まっている浸出液が排出されるので、聞こえは良くなります。また、鼓膜に空いた穴はチューブを抜くと自然に塞がりますのでご安心ください。
耳栓を使用していただけば水泳も可能です。耳栓はご自身の耳の形に合った防水のものを使用してください。
外来でもチューブの挿入術は可能です。ただし、小さなお子さんの場合はじっとしていられないことが多いですので、入院してのチューブ挿入になります。
(詳しくはチュービングについてを参照ください)
機体が高度を下げ始める前から、飴をなめる、ガムをかむ、頻繁に唾をのむ、などが有効です。また眠っていると唾をのむ回数が減ってしまいますので注意が必要です。
乳幼児にはおしゃぶりやミルクを飲ませるのも良い方法です。
顎下腺(顎の付け根、耳の下辺り)のマッサージも有効です。鼻の疾患があると中耳炎になりやすくなるので、搭乗前に風邪や鼻炎の治療も行っておくことが大切です。
炎症が強い状態で長時間入浴すると、中耳炎の炎症を助長してしまいます。
痛みや耳だれ、高熱がなければ入っていただいても構いませんが、長時間の入浴は避けてください。
シャワーはしていただいて構いません。
ただし、病状によって許可できない場合もありますので、一度病院にて医師と相談することをお勧めします。
細菌やウイルスの感染により中耳炎が生じているので、熱が上がってくる可能性はあります。
もし解熱鎮痛剤(アンヒバ、カロナール等)をお持ちの場合は、そちらをご使用ください。
発熱を繰り返したり、高熱が続いたりしている場合は中耳炎が悪化している可能性もありますので、医師の診察を受けることをお勧めします。
ほとんどの方は切開後数日から1週間程度で閉じます。
ただし、切開したあとに穴が残ってしまうこともありますので、確認のため通院を続けてください。
運動をすると体が温まり、炎症を助長してしまう恐れがあります。
耳の痛みや高熱がある場合は避けてください。
鼻水や喉の痛みを「軽い風邪だから」と放っておくと、細菌が耳管という管を通って耳に感染を起こしてしまう原因になります。
特にお子さんの場合、うまく鼻をかむことができずすすってしまうことが多いため、鼻水が鼻の奥にたまり中耳炎が起きやすくなります。
風邪を初期の段階で治療すること、鼻水をすすらずかむ癖をつけることが大切です。
耳・鼻・のどの形態の類似性、アレルギー素因などにより、親子・兄弟で中耳炎になりやすい方もいらっしゃいます。
だいたいの方が1~2日で痛みはひきます。 解熱鎮痛剤(アンヒバ、カロナール等)を服用し、一時的に痛みを和らげる方法もあります。
あまりにも痛みが酷い場合、炎症が強く鼓膜切開が必要な場合もありますので医師の診察を受けることをお勧めします。
10歳頃までは中耳炎にかかる可能性が高いです。
耳管という管が大人よりも太く短く、しかも耳と鼻の位置がほぼ水平になっています。
成長するにしたがって細く長くなり、鼻と耳の位置も変わってきます。
大人になると耳のほうが高い位置になり、耳管も斜めになってくるので細菌が入りにくく、中耳炎になりにくくなるのです。
炎症の度合いによりますが、痛みや発熱を伴う急性期の場合はお休みしてください。
痛み・発熱が治まったら登校・登園しても大丈夫ですが、激しい運動は医師の許可が出るまで控えてください。
中耳炎そのものが移ることはありません。
ただし、中耳炎の原因となっている細菌やウイルスが原因で、風邪症状が移ることはあります。
くしゃみや咳によって細菌・ウイルスを移さないためにも、マスクを着用するよう配慮してください。
完治しないまま放置した場合、真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎といった大きな手術が必要になる中耳炎に移行してしまったり、難聴が残ってしまったりすることがありますので、医師から完治したと説明があるまできちんと通院することが大切です。