どうしてこどもは中耳炎になりやすいのでしょう?
中耳炎になるのはほとんどが10歳以下の子供だといわれています。
理由はおおきく3つあります。
子供は大人と比べて体の発達が未熟です。耳管が大人よりも太くなっていて、しかも耳と鼻が水平の位置にあります。
成長するにしたがって細く長くなり、鼻と耳の位置も変わってきます。大人になると耳のほうがたかい位置にあり、すると耳管も斜めになっているので細菌が入りにくくなるのです。
こどものうちは耳管がつながっている上咽頭に細菌がいると太くて水平な耳管を通って簡単に細菌が入ってきてしまいます。
子供はうまく鼻水をかめず、鼻をかまずにすすってしまうことが多く、すすることで鼻水が鼻の奥にたまり、耳管の入り口を刺激します。そして中耳炎を起こしやすくなります。
また子供のうちは、風邪やそのほかの感染症にかかる機会も多く、これが鼻水の原因となっていることが多くあります。特に幼稚園や保育園などで集団生活をしていると、治っては次の風邪といったことも多くみられます。
別名・咽頭扁桃ともいいます。3歳頃から大きくなり、6歳頃をピークに少しずつ小さくなって12歳頃には消失します。
幼児期にはしばしばアデノイドが肥大することがあります。アデノイドが肥大すると耳管の入り口をふさいでしまい、中耳炎になりやすくなります。
このような条件がそろっているために、子供ものうちは中耳炎にかかりやすくなっています。
感染症の予防や悪化防止、鼻すすりの癖をやめさせるなど中耳炎にならないよう気を付けることも大切です。