中耳炎の検査について
検査結果がよくわからなかった
という人に。

中耳炎と言われて検査をしたけれど、
「いったい何のため?」「検査結果がよくわからなかった・・」
中耳炎の場合はまずは現在の状態を把握するめに以下のような検査を行います。

標準純音聴力検査

いわゆる聴力検査です。
防音の施された検査室で様々な周波数の音を聞いていただきます。
ただしこの検査は音が聞こえてきたらボタンを押していただく検査なので、小さなお子さんは検査結果が正確に出ない場合があります。

標準純音聴力検査

ティンパノメトリー

イヤホンのような機械を耳に入れ、鼓膜に圧をかけて鼓膜の動き、中耳の換気機能などを診る検査です。
少し鼓膜が圧迫されるような感じはありますが、痛みはほとんどなく、小さなお子さんでも検査できます。

ティンパノメトリー

聴力検査およびティンパノメトリー検査をすることにより、中耳に液体が貯留しているかを知ることができます。
上記の検査の結果で中耳の浸出液の貯留の状態がわかります。検査結果を元に治療方針を立てていきます。
また治療の途中で滲出性中耳炎の治療効果の判定のために検査を行うこともあります。

聴力の検査結果

上は聴力検査の結果です。
正常域はグラフの縦軸の聴力レベル(dB)が0付近の時で、数値が上がるほど聞こえが悪くなっているということです。
表の○で結ばれた線は外耳道から入った音を直接聞いた際の聴力です。
赤○→右耳・青○→左耳)

表の[ ]で結ばれた線は骨導聴力といい、振動板という物を耳の後ろにある骨の出っ張り(乳突部)に当てて測ります。 音は外耳道から鼓膜へ直接入り伝わるものと、側頭骨から
内耳にある蝸牛へと音の振動が伝わっていくものとがあり、この骨を伝わって聞こえる音を図るのが骨導聴力検査です。
骨導聴力は外耳や中耳の機能は全く関係なく音がわっていきます。正常時は、気導・骨導の結果はほぼ同程度(骨導聴力のほうがややよく聞こえる結果になります)ですが、中耳炎の
場合、中耳の炎症のせいで聴力に影響がでるので気導聴力のみが低下し、骨導聴力は正常となります。

図2は滲出性中耳炎の状態の聴力検査結果です。図1の正常時の結果と比較すると、 ○で結ばれた気導聴力のみが低下しているのがわかると思います。

次にティンパノメトリーの検査結果についてお話します。

ティンパノメトリーの検査結果

左図がティンパノメトリーの結果グラフです。
下の気圧の目盛の0を頂点に山型ができるのが正常な鼓膜の状態です。(図の黒線)
鼓室に貯留液がたまると鼓膜の動きが悪くなり、この山型になりません。
鼓膜の働きが悪くなるほどフラットな線になります。(図の赤線)
浸出液が貯留していなくても軽度の滲出性中耳炎などの場合には山が中央の0からずれる状態になります。(図の青線)

梅華会グループ公式YouTubeチャンネル

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是非、ご参考にしてください!

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